柿生線№19 耐張合流

mKm | 2009/7/29 11:00
写真登録: mKm
ソーラーパネル付
2011/7/18
神奈川県 川崎市麻生区 上麻生二丁目 11
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mkm
柿生線No.19 近く 高所作業【2014/01:北西側から】柿生線No.19 近く 高所作業【2014/01:南側から】柿生線No.19 近く 高所作業【2014/01:北東側から】柿生線No.19 近く 高所作業【2014/01:北東側から】
すごいおじさんたちの記録:柿生線#18-#19 鉄塔間作業

2014年1月30日に柿生線No.19 の近くを通ったところ、たまたま高圧線にぶら下がって作業をしている人が見えました。
地上50m 以上はあろうと思われる高さで、1本の電線にぶら下がって自力で移動しています。
自宅の屋根にも登れない私には信じられない作業です。人間ってすごいなぁ、などと思うのです。

写真1を見ると作業者6人で北側の6本の高圧線を担当し、もう1人が最上部の2本のグランドワイヤー(GW:架空地線)を担当、
合計7人で同時に作業しています。

これらの鉄塔の上部2回線(6本)は柿生線、下部2回線(6本)は川崎火力線で、この作業ではそれぞれの北側3本づつ、
計6本と最上部の GW 2本を処理しているようです。 また、作業位置の真下近くの地上に2人の監視担当らしき人がいました。

柿生線 No.18 から No.19 までの直線距離は約410m、電線はかなりたるんでおり、かつ No.19 の位置は高い。
No.19 に向かって進んでいたのでかなりの勾配を人力で登っていたことになります。 作業者は電線にぶら下がっており、
その下部に資材などの落下防止、あるいは保持用の網状のカゴが下がっています。 

柿生線No.19 の高さは不明ですが、隣接の高さ47mの柿生線No.20 と Google Maps の斜め45°衛星写真を使って比較して
みました。 これによると柿生線No.19 はほぼ 45mほどありますが、それがさらに数10mの小山の上に立っています。
(小山の高さは地図によると隣接の道路の最も低いところから24m程ある)

2箇所の離れた場所から見た移動時間から推測すると、3〜4時間かけて2つの鉄塔間を移動しているようです。

写真2では、作業者は電線に取付けた道具(右側)を回しながら移動しています。
作業者は左から右(柿生線No.18 から No.19 に向かう)に移動していました。装置の右側の電線上の灰色に見えるテープ(?)を
はがしながら、新たに黒いテープを巻き付けているように見えました。 また作業後(作業者の左側)の電線には等間隔に
リング状の突起が見えます。 高圧送電線は一般には被覆はしていないはずなので、この作業で何をしているのか詳細は不明です。

リング状の突起から想像するに、強風時の乱流に対応する処置をしているのかもしれません。

写真2で作業者の左手のところに見える2個の「おもり」は、電線が風で揺れた時に共振を押さえて振れの増大を防ぐ部品です。
ストックブリッジダンパというそうです。(ストックブリッジ Stockbridge は考案者の名前)
作業者がこのダンパを乗り越える時には一度固定具を外す必要があるでしょうから、すごく怖そうです。
(共振:風による電線の振動が電線の持つ固有振動数と一致した時に振れ幅が大きくなる現象。ブランコの揺れに合わせて
 漕ぐとどんどん振れ幅が大きくなることに似ている)

写真3は別の方向から見た柿生線No.18とNo.19 の付近の様子です。 写真4は、柿生線No.19 頂部の様子を拡大したものです。
写真3と4は、写真1と2を撮影後1時間以上経過してからのもので、作業者は柿生線No.19 に近づき、1人は鉄塔に移り、
グランドワイヤー担当の人は鉄塔に移ろうとしているようです。

しかし、高所電気工事のおじさんたちはすごい!の一言に尽きます。
mkm
前コメントで、電線に取り付けているリング状のものは「電線周りの乱流防止」と思っていました。

その後、たまたまこれが何であるかを知ることができましたのでここに記載します。

このリング状部品は「難着雪リング」でした。 雪が電線に付着し、それが電線の捻じれに沿って
回転しながら成長し、やがてはその荷重が電線への負担となる現象を抑制するための部品です。

以前、北海道のような豪雪地帯で使用される難着雪リングをテレビのニュースか何かで見たことが
ありました。 それは、円形の刀の鍔のような形で今回のものとは異なりました。 
また、柿生線が敷設されている川崎市では大した雪は降らないので、そのような部品が必要で
あるとは思っていませんでした。

この難着雪リングは、電線に巻きつけるテフロンテープとともに設置され、滑り易くなった電線上で
電線の捻じれに沿って回転しながら横に移動する雪の塊を、リングで遮ることにより小さな塊の内に
電線から落とすというものです。 テープは電線の周りに隙間を開けて巻き付けられます。

川崎のような雪があまり多くない地域では、雪の重量による電線への負担回避あるいは鉄塔や電線の
破壊回避のためと言うよりも、大きな塊となった雪が落下する危険を防ぐのが目的のようです。
この地域は山間部とは違い、電線のすぐ下には家屋や道路があります。

もう一つ、前コメントで電線の揺れ止めのための「ストックブリッジダンパ」と記しているものは、
そうではありませんでした。
この部品は「回転(捻じれ)止め」です。 電線が不均等に着いた雪により回転すると、
より雪が付着し易くなるので、それを防止するためとのことです。
古河電工の資料では名称は「ねじれ防止ダンパ」となっていました。
(もしかしたら、揺れ止めの機能もあるのかも)
「ストックブリッジダンパ」と「ねじれ防止ダンパ」は形がすごく似ています。

テフロンテープを巻きつける機械と共に、メーカーの資料がありましたのでリンクを記載しておきます。
私が見た高所作業で使っていた「巻き付け機」もまさにこのようなものでした。

 ビスキャス(古河電工とフジクラの合弁;2016-10 に再編予定)
→ PDF http://www.viscas.com/products/image...

 古河電工
→ PDF https://www.furukawa.co.jp/tukuru/pd...

しかし… 何十メートルもの高さに張られた電線にツルンツルンのテフロンテープを巻きつけるのって、
すごくコワイ。